40代からの副業研究所

体感経済の備忘録

★ 体感経済の思想感想 ★

「働き方改革」は「残業時間」だけでは無く「内容」も重視すべきである。

過労と診断される

 

健康診断の再検査の結果、過労と診断された。
対策はしっかりとした休養を取る事。

 

検査項目において、中性脂肪の値が普通「30-149」の間になければいけないのだが、今回は「27」と低かったので再検査となった。

 

ちなみに去年は「56」だったので再検査には引っかからなかった。

 

普通は中性脂肪が多くて引っかかる人が多く、いわゆるメタボと言われるやつなんだけど、私の場合はそれが低いのである。

 

低いとはどういうことかというと、異常なカロリー消費であり、内容から判断すると、異常な動きっぷりで、アスリート並みだという。

 

再検査において、血液検査の結果、検査項目の「CK(CPK)」という項目が、男性ならば「45-190」の値の中にあれば問題ないのだけど、この値が「457」となっている。

 

これは筋肉障害を意味し、どのくらい筋肉がダメージを受けているかを推測できるのです。

 

診断結果は、完全に仕事のせいで、過労を避けるようにという診断結果に至ったのでした。

 

 

運送業界の現状

 

さて、その問題の仕事とは、今よく問題にされる運送業界の仕事で、取り扱う商品は、重量物や量販店が多いため力仕事の毎日で、しかも集配時間が決まっているので、それに間に合わせるために毎日走り回っているのである。

 

なぜそんなに走り回らなければいけないのかというと、大きな問題として「人員不足」があげられる。

 

人がいた時は2台で回っていたのを、人が辞めたことによって、その分をカバーするために集配が乗っかってくるのである。

 

簡単に言うと、2台分を1台で賄うってわけ。 つまり仕事量が倍に増えるのだ。

 

しかもその上、発送時間が繰り上げられたので、その分集荷時間を切り上げないといけなくなり、現場では大慌てとなり、休憩もせずに走り回って、給料が下がり、健康診断に引っかかると言う始末。

 

 

給料が下がる

 

ん?! こんだけやって給料が下がるってどう言う事? って思うでしょ?

 

そのカラクリはこうだ。

 

そもそも現在の給料構成は、基本給が低く設定されてあり、手当や残業代があって初めて形になるのだが、「働き方改革」とやらで、最大の残業時間が決められた為に、残業できなくなって、残業代がなく給料が下がると言う結果になるのである。

 

取り扱い個数ではなく、残業時間だけが頼りの状態なので、コースによって物量の多い所や少ない所の差があり、そうなると荷物が少ないコースがお得となっているのです。

 

「働き方改革」における残業時間とは、残業時間の上限を最大で「年720時間(月平均60時間)」とした上で、極めて忙しい1カ月の上限を「月100時間未満」などと設定。

 

現行の上限規制で適用除外となっている運送業については、新たに導入する規制の適用を5年間猶予し、5年後に一般業種より緩い「年960時間(月平均80時間)」の上限規制をかけるとしている。

 

では、今までの残業時間はどうだったのかと言うと、月60時間を目安に、オーバーしても2~3時間で収めていました。

 

ところが今は、残業時間50時間を切っている。 それでいて内容はかなりハード。

 

 

 

 

 

コースによって内容が変わる

 

去年と今年の大きな違いは、コース変更だ。

 

以前の出勤時間は、9時出勤の退勤が22時30分から23時頃で、夜の10時から深夜料金が発生していた。(微々たるものだけど) 残業時間が4.5時間であるのに対し、現在は、7時30分出勤の19時30分退勤で、平均残業時間は2.5時間となった。

 

残業時間が減った為に給料も減り、その上、精神的ダメージや体調を崩してしまうとなると、何の為に働いているのか分からなくなり結果的に転職を考え離職者が増えるのだ。

 

離職者は増えてもなかなか新人が入って来ない。

 

それはマスコミやネットで報道される度、きつい仕事というイメージから、新人はなかなか入って来ず、 離職者を増やさないために、副業や週休三日制を導入しているけれど、人員不足の営業所に週休三日制をすると、たちまち集配ができなくなるから夢物語なのだ。

 

「働き方改革」において「残業時間」をうるさく言うけれども、残業時間が少なくなると、その分業務が圧迫されるので、過重労働となりかねない。

 

だけど、国としては、様々な業種業態があるので、「時間」でしか指導することができないのである。


「過労死」という問題から国が法で定めた事は良い事だと思うが、ここで勘違いをしてはいけないのは、残業時間とは測りやす物差しなだけで、それ以上に「内容」が重要だという事。

 

それができてこそ初めて「働き方改革」と唄っていいのだ。

 

業務内容を上司に報告するも、移動や転勤になれば、結局うやむやになってしまう。

 

現に私は、上司に「このままでは、体が潰れるか辞めるかの選択になります」とずっと言ってきているけど、聞き入れてもらえる様子もなく、現状維持のまま。

 

 

年末地獄

 

もうすぐ年末の繁盛期がやって来る。


一年で最も恐ろしい時期がやって来るのだ。

 

これでぶっ倒れなければ良いのだが。。。 ってか、ぶっ倒れないと誰も分かってくれないかも。

 

だから過労死になるんだろうな。


拘束時間の長い運送業界は過労死が多いという結果も出ている。

 

運送業界、特に宅配業界はECの爆発的普及で人手不足に陥り、それでも配達がある為に、時間外労働が増えて過労となる。

 

想像してみてください。


10tトラック丸々1車アマゾンの荷物という恐ろしさを。
そしてその荷物の一つ一つ宅配すると言う行為を。

 

そして今、改革に向けて運賃の値上げが進んでいる。


だけど、それが給料に反映される日が来るのかどうかはわからない。

 

外国では再配達には別料金が掛かるシステムで、さらにドライバーの給料を引き上げて、離職者を減らしている。

 

日本もそのようにしなければ人手不足解消にはならないし、「働き方改革」に効果はないだろう。


まずは手っ取り早く給料を上げるべきである。

 

どれだけしんどくても、給料が多ければ我慢もできるし、もっとよく働くだろうし、それが魅力で入社して来る人も増えるだろう。

 

離職者の多い企業に将来性は無い。
なぜなら社員の能力を最大限に活用できないからである。
そこは経営者の能力次第。

 

かつては手渡しの給料が立って、2年ほど頑張れば自分の店が持てるというくらいの会社だったのだから。